2010年3月、虹の橋へと旅立ったビーグル犬『ケン』のお話し
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2010年2月27日(土)目の前にある現実
2011年02月27日 (日) | 編集 |
これは、ケンの最後の闘いの記録です。

先の事はまだ考えたくない、つらい過去を思い出したくないという方はパスして下さいね。

また、コメント欄はしばらく閉じさせて頂きます。






2010年2月27日(土)




今日は土曜日。

母は仕事だけど、私と父は休みなので2人で午後からケンを迎えに行った。



先生に処置室へ促され、奥へと進む。

並んでいるケージの中からひとつのケージの扉を開けた。


「ケン、おいで」

父が声をかける。

続けて私も声をかけようと思ったけれど、声にはならなかった。



当然、ケンはそこにいた。

けれど・・・





そこにいたのは私が知っているケンではなかったんだ。



思うように立ち上がることもできずに、ヨロヨロとふらついている。

目も焦点が定まっていない様子。

全身が痩せ細って、骨の形が分かる。




たった一晩でこんなにも変わるのだろうか・・・。

あまりの衝撃に、私は一瞬動くことすら出来なかった。




ケンは当然歩くことは出来ないので、父が抱っこをしたまま先生からの説明を聞く。


先生からひとつの提案。


 ケンにとっては、絶対に入院させるよりも家族と家にいた方が良いはず。
 でも、明日からの平日は日中ばあちゃんしかいないだろうし、

 何かあった時にばあちゃんだけじゃ大変だろう。

 朝、お父さんの通勤時に病院に預けてもらって、
 帰宅前にまた迎えに来てもらうってのはどうだろう。



確かに、昼間何かあった時にすぐに動けないのは厳しい。

会社から自宅、そして自宅から病院じゃあ、どんなに頑張っても1時間弱はかかる。



家族で話し合ってみますと言って、病院をあとにした。






家までの道中。


後部座席に乗せたケンは、私が横になるように促しても最後まで体を起こしていた。


ケンを支えている私の手に伝わるのは、
筋肉や脂肪のほとんどなくなったゴツゴツした骨の感触。

あんなに肉付きのよかった身体は、一回りも二回りも小さくなっていた。


もしかしたら、最初の退院の時にはもうかなり痩せていたのかもしれない。

ずっと毛布をかけていたから気付かなかっただけで。




じっと外を見つめるケン。


その瞳には、今まで通いなれた風景が映っているはず。

まるで、その景色と一緒に思い出も心に残そうとしているようだった。







夕方、母が夕飯の支度をしていると、台所からイイ匂いがしてきた。


「グルル」っと鳴ったのはケンのお腹。

ケンもお腹が空いたよね。 今日はご飯食べれるかな?



ネットで探した、フードをつぶしてオーブンで焼いて食べさせるという方法を試した。

これで食欲が回復して、元気になった犬もいるんだって。



でも期待とは裏腹に、この日も少し匂いを嗅いだだけで食べることはなかった。







この時のケンのお腹の音は私しか聞いていないし、家族にも言わずじまいになっています。

食べたいのに食べれない・・・

あんなに食べることが大好きだったケンが、どれだけつらかったことでしょう。

このことは、これからも私の心に留めておこうと思います。


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